巡礼の旅が始まる
その後、毎週土日のたびに不動産屋巡りを続けました。
雲雀丘、多田、逆瀬川、生瀬、星田、津田、川西…
最初はコストパフォーマンスを考えて中古戸建てを探していました。
この時点ではあまり家に対してこだわりのなかったのさっくは、どの物件を見ても「まぁこの程度でも買いかな」と気楽に考えているのですが、のさっく嫁が気に入る家がなかなか見あたりません。
- 「街の雰囲気がイヤ」
- 「駅からの道路が交通量が多い」
- 「夜道が暗そう」
- 「家の外観が好みではない」
- 「バルコニーの幅が狭い」
- 「トイレが狭い」
- 「キッチントップが人造大理石ではない」(こ、細かすぎる…)
などと見る物件ごとに次々と気に入らない理由を繰り出してくるのさっく嫁と、早くも夫婦げんか勃発。
ものの本によると、家を建てるときには必ず夫婦げんかが起きる見たいですネ。
とはいえ、家の中がまったく掃除されておらず、洗濯ものや洗い物が溜まり放題となっている家もありました。これでは絶対、買い手がつきませんよぉ。
巡礼の旅は続く
このままだとちっとも埒があかないので、注文住宅に切り替えることも平行して考えはじめました。
やっぱり住宅展示場で見たHハウスの良い印象が強烈に残っているのさっく夫婦。でもHハウスは建物がとにかく高い。
なので、坪単価の安い土地を探そうとしました。
これがすごかったです。
「不動産に掘り出し物なし」とよく言う、その理由がよーくわかりました。
- 生瀬の土地:駅徒歩12分で200㎡メートル超なのに1,080万円
→駅からすぐ、ハイキングでも辛そうな急な坂道をあがる必要がありました。しかも北下がりのひな壇。土地そのものはきれいな形をしていたんだけれどなぁ。
- 津田の土地:駅徒歩10分で200㎡メートルなのに1,200万円
→不動産屋さんが車を止めて「ここから歩きます。」… 車が通れない細ーいあぜ道のような坂道をのぼること数分。1メートル程度の道に接した土地でした。
のさっく「工事の時はどうするんですか?」
不動産屋「車は入れませんから、工事は割高になると思いますよ。」
のさっく「…(というか、工事できるん?)」
- 同じく津田の土地:ここも駅から徒歩圏でたぶん200㎡メール程度あって、1,000万円程度。
→案内の車に乗っていると、どんどん高圧線の鉄塔の密度が増してくる。「ここです」と言われて降り立ったのは、南向きのひな壇の下に大きな変電所。なんだかぶーんという音がしてきそうな気配がありました。
いや、本当にまいりました。
なんだかんだでいつまで経っても夫婦ふたりが納得する戸建ても土地も見つけられません。
一冊の本と出合う
そんなときに図書館で借りた一冊の本。
「建築家と建てる理想の家」(竹島 清さん、笹 敦さん著)。
主人公が建築家の元を尋ね、建築家に導かれて、自分たちのライフスタイルに合った理想の家を建てるまでの物語でした。
こういう手もあるんだ、とその時にのさっくは気付きました。
しかもその本には
「建築家に設計を依頼して家を建てることは、実はコスト的にもリーズナブルである」
という意味のことも書かれていました。
実はのさっくは建築家に設計を頼むって特別なことで、すごく敷居が高いと思っていました。コストも相当、かかると思っていました。
でもどうやらそうではないらしい。
それから、建築家に依頼して建てた家がたくさん掲載された雑誌を見つけました。
そこには、とても美しい家がたくさん、たくさん載っていました。
- 変形地にはその形に合った家。
- 住宅密集地でもお日様の光が取り込めるように工夫された家。
- 犬と暮らす家。
- 猫が幸せな家。
- オーディオが好きなだけ鳴らせる家。
これしかない、とのさっく夫婦は思いました。
建築家に設計をお願いしよう!
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